熊谷榧つけちギャラリー
記念館のご案内
入口から階段を上ると自然の光に包まれたラウンジへ…
そのまま光に誘われて階下に降りれば、八つの面に囲まれ、
自然の中に遊ぶ榧があなたを迎えます。
熊谷榧について
人間はみんな絵を描くものだと思っていた・・・
榧さんは、幼少の頃、父・守一が二科の会員だったためか家にはたくさんの絵描きさんが来ていたという。
人間はみな絵を描くものだと思っていたほどだとも言っている。
守一が好きで家によく来ていた長谷川利行などは、「カヤちゃんの絵が面白い」と言って自分の絵と交換していったこともあるという。
学生時代に絵画を専攻しなかった榧さんも、子供の頃の環境のせいか戦争でいったん途絶えた後、守一の油絵を真似た貼り絵を始める。
手でちぎって貼る貼り絵は好きだったが、あまりにも色が変わるので徐々に油絵に傾倒していった。

ここでは、油絵を描き始めて50年の榧さんの技法を紹介する。
キャンパスの下塗りにシルバーホワイトをパレットナイフで塗り、筆の軸で線を描き、乾いたら黒(アイボリーブラック)とか青(ウィンザーブルー)とか赤(バーミリヤン)の二度目の下塗りをおつゆで塗って、平らにして乾かすと描いた線に濃い色が残る。
その上にはじめて色を重ねる。自己流に自然にそういう描き方になった
その様に、榧さんの技法が確立する裏には、偉大な父守一の存在があったことは間違いなく、またそれが大きな問題だった。
「絵については私は私だ。私は居直る。【モリはモリ、カヤはカヤ】」
(モリはモリ、カヤはカヤ)婦人公論1984年10月号
試行錯誤を重ね55歳にして自分を確立した画家榧さんの作品をご覧ください。
令和7年度熊谷榧つけちギャラリー開館カレンダー
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拡大もしくは印刷してご覧ください。
入館料について
一般 … 330円(2019/10/01~)
10名以上団体割引 … 270円
小中学生 … 無料
- 入館料の免除について
- 以下のような場合には、入館料が免除されます。
- 障がい者およびその付添い者が入館するとき
(身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳または療育手帳をご呈示ください) - 小・中学校の教員等が、学校教育活動(引率等)で入館するとき
- 幼稚園・保育園の教員等が、教育活動(引率等)で入館するとき
- また、以下のような場合には、事前に使用料等減免申請書を提出し、承認を受けてください。
- 高等学校・大学等が、学校教育活動で入館するとき
- 児童養護施設・児童館等の児童福祉施設が、引率する児童等の教育活動で入館するとき
- つけちギャラリーの公的教育機関および団体が、その主催する活動で入館するとき
- 地方公共団体等が、その目的において入館するとき
- ■申請書様式のダウンロード
- ・使用料等減免申請書(PDF形式) 約48KB
- ・使用料等減免申請書(Microsoft Word形式) 約46KB
- ■申請書記入上の留意点
- 「申請者」は、学校の場合は学校長、公共団体等の場合は部署・施設等の長とし、職印を押印してください。
- 引率の先生や担当者のお名前は「備考(責任者名等)」欄に記入してください。
- 「使用施設・室名・入館者数等」欄には、入館予定の人数を、大人(一般・引率者)・小中学生・幼児に分けて記入してください。
(高校生以上は大人) - 「減免理由」欄および「使用料等明細・減免金額」欄は記入不要です。
略年譜
- 1929年/昭和4年(0歳)
- 4月3日、画家・熊谷守一(49歳)の次女として東京に生まれる。
- 1951年/昭和26年(22歳)
- 日本女子大学を卒業する。
- 1954年/昭和29年(25歳)
- 大阪梅田画廊で “はり絵” の個展を初めて開く。 その後、東京の中央公論社画廊、日動画廊、名古屋の丸栄百貨店でも “はり絵” の個展を開く。
- 1957年/昭和32年(28歳)
- 白馬にスキーヒュッテ『白い小屋』を建て13年間ここで冬を過ごす。
- 1976年/昭和51年(47歳)
- 郷里の岐阜県恵那郡付知町に熊谷守一記念館が設立される。
- 1977年/昭和52年(48歳)
- 父、熊谷守一が8月1日97歳で永眠する。
- 1978年/昭和53年(49歳)
- 銀座で【熊谷守一最後の十日間展】を開く。 作陶、彫刻を始める。
- 1980年/昭和55年(51歳)
- みずさわ画廊で油絵、水彩、陶絵の個展を15年ほど続ける。
この他、札幌、北上、山形などでも個展を開き、【山・雪・人】をテーマに各地で個展を開きその数は200回を超える。
- 1985年/昭和60年(56歳)
- 父の旧居(池袋)に【熊谷守一美術館】を創設する。
- 2001年/平成13年(72歳)
- 石彫を始め現在に至る。
- 2007年/平成19年(78歳)
- 豊島区に熊谷守一作品を寄贈して熊谷守一美術館は豊島区立となる。
- 2013年/平成25年(84歳)
- 熊谷 榧画集を出版する。
- 2014年/平成26年(85歳)
- パリの吉井画廊で個展を開く。
飛騨高山の遊朴館、下関の画廊梵天で2年に一度個展を開いている。
熊谷守一美術館3Fギャラリーでは毎秋個展を開催している。
- 2021年/令和3年(92歳)
- 豊島区立熊谷守一美術館館長・日本美術会会員・日本山岳画協会会員
- 2022年/令和4年2月24日正午(92歳)
- 自宅にて永眠